第19回シンポジウム「健康とWell-beingの促進における近赤外分光の役割と期待」のご案内
日本分光学会近赤外分光部会 第19回シンポジウム
「健康とWell-beingの促進における近赤外分光の役割と期待」のご案内
近赤外分光は、非破壊・非侵襲的に生体・食品・材料等の内部状態を可視化・定量化可能な革新的な計測手法として導入されて以来、すでに四十年以上の歴史を重ね、医薬農工の各分野において着実に応用が広がっています。特に近年では、AI技術との高い親和性が新たな展開を促しています。しかし、次世代に向けたさらなる進展のためには、依然として多くの課題が残されています。基礎的課題としては、スペクトルの動的本質や水素結合ネットワークの揺らぎなど、物理化学的起源の精密な理解が求められています。一方、応用面では、極微量成分や局所状態の高感度検出への挑戦、さらには他の先端分析法との相補的活用法の模索が不可欠です。本シンポジウムでは、こうした次世代の近赤外利用を先導する5名の研究者をお招きし、最新の研究成果と将来展望についてご講演いただきます。近赤外分光を基軸として、心身の健康と社会的Well-beingの実現をめざす新たな医薬農工連携モデルの創出を共に構想する機会となれば幸いです。また、本会は仙台にて開催され、希望者を対象に、2024年に運用を開始した次世代放射光施設 NanoTerasuセンター(仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-11-901)の見学会も開催予定です。皆様の積極的なご参加を心よりお待ち申し上げます。
協賛
(予定)近赤外研究会,日本分析化学会
日程
2026年2月27日(金)
NanoTerasu 見学会 10時20分~11時20分(希望者のみ)
シンポジウム 13時00分~17時20分
場所
国立大学法人東北大学片平さくらホール(宮城県仙台市青葉区片平 2-1-1)
プログラム
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10:20-11:20 |
次世代放射光施設Nanoterasu見学(希望者のみ) |
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13:30 |
Opening |
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13:30-14:10 |
水分子の水素結合ネットワークに与える重力の影響評価の試み 石垣美歌(島根大学学術研究院) |
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14:10-14:50 |
近赤外光を利活用できる機能性有機色素分子の開発 鳥海尚之(東京大学薬学部) |
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14:50-15:30 |
NIRS分光法とポジトロン断層法(PET)の併用の可能性について 田代学(東北大学先端量子ビーム科学研究センター) |
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15:30-16:00 |
休憩/企業展示 |
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16:00-16:40 |
農産物の品質測定のための科学的根拠に基づいたNIR分光法の再理解 李心悦(農研機構) |
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16:40-17:20 |
“見えない酸化”を捉える:NIRとLC-MS/MSによる脂質酸化の非破壊モニタリング 乙木百合香(東北大学農学部) |
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17:20 |
Closing |
参加費
分光学会・協賛学会会員:2,000 円 / 非会員一般:4,000 円
分光学会・協賛学会学生会員:1,000 円 / 非会員学生:2,000 円
定員 70 名
申し込み締め切り
2026 年 2 月13 日(金)
問い合わせ先
日本分光学会近赤外分光部会 問合せフォーム
https://forms.office.com/r/1YCFsq8gJz