薄膜・多層膜の埋もれた界面のX線・中性子解析ワークショップ2018

ナノテクノロジーの研究開発においては、物質によって覆われた「埋もれた界面」の原子配列や分子レベルの構造を解明する必要がある。こうした研究対象を非破壊、かつ定量的に解析するには、表面・界面敏感なX線・中性子等の活用が最も有望であるものの、半導体・電子デバイスから化学・バイオ系に至るさまざまなタイプの複雑さをも伴った薄膜への適用は必ずしも単純にはゆかない。また、測定上の困難はあったとしても、不均一さ、時間的変化をこれまで以上に研究することが重要になってきている。埋もれた界面のX線・中性子解析に関わる、こうした課題の検討は、わが国においては、2001年12月のフォトン・ファクトリー研究会(茨城県つくば市)を契機として、約17年間にわたって継続的に行われてきた。その間、世界各地で新第3世代光源が多数建設され、X線自由電子レーザーの利用が始まり、加速器ベースの大強度中性子源を活用した研究も広がりを見せるなど、X線源・中性子源の発展は著しいものがある。

本研究会では、こうした新しいX線源、中性子源を効果的に活用し、これまでの未解明の問題に手がかりを与える研究テーマについての討議を深め、現在の進捗と将来計画を交流するとともに、新分光器、検出器、特殊試料セル等の技術開発に関するさまざまなレベルの意見交換を行う。本研究会の多くの参加者は、加速器・原子炉等の大型施設の利用者でもあるが、消費的な利用者ではなく、科学研究において一級の生産者であるための高度利用をめざしたいと願っている。その文脈の中で、次の5年、10年の新たな研究の方向性を語る機会としたい。
会合名 薄膜・多層膜の埋もれた界面のX線・中性子解析ワークショップ2018
http://xray-neutron-buried-interface.jp/2018ws.html
主催団体 (公社)応用物理学会 埋もれた界面のX線・中性子解析研究会
http://xray-neutron-buried-interface.jp/
開催日時 2018年1月21日(日)~23日(火)
開催場所 (国)物質・材料研究機構千現地区 第1会議室
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1 電話: 029-859-2000(代表)
http://www.nims.go.jp/nims/office/tsukuba_sengen.html
プログラム
http://xray-neutron-buried-interface.jp/2018wsProgramFullView.htm

1月21日(日)
14:00
開場
14:50 ~ 18:00
討論企画「X線・中性子による埋もれた界面研究、この17年とこれから」
本研究会では、これまでにいくつもの新しい研究が提案され、熱心に討論されてきました。例えば、時々刻々の埋もれた界面の変化を追跡する新しい技術、微小領域のイメージング、モデルフリーデーター解析法、固液界面の計測、中性子とX線の併用、位相問題、新光源への期待などが幾度も取り上げられてきました。この17年間を振り返り、その初期に議論されたテーマが現在はどのように進展しているか、さらに新たに今後どのような展開が期待されるかなどを討論します。数名の専門家に話題提供をお願いしておりますが、ご来場の皆様にも登壇頂いて、スライドなどで最新成果や今後の計画なども含めたご提案、ご議論などぜひなさってください。

  • 新しい実験
    武田全康(原子力機構) 次の時代の中性子源 他
  • 時々刻々の変化を追う計測の現状と今後
    高橋正光(量研機構) 結晶成長その場測定における時間分解の追求 他
  • 埋もれた界面のイメージングの現状と今後
    鈴木秀士(名大工) 原子分解能の界面観察を目指して 他
  • データ科学との連携の可能性
    桜井健次(物材機構) いまやX線反射率でもクイック計測&イメージングの結果膨大なデータ量を扱うようになった他
  • 機能と埋もれた界面
    和達大樹(東大物性研) レーザー照射下での電荷とスピンの制御 他
  • その他
18:00~
前夜祭(有志による懇親会)
1月22日(月)
8:50~09:00
Introductory Talk
桜井健次(物材機構)
9:00~09:40
ERL技術を用いた究極の高繰り返しFELの実現に向けて
河田聡(KEK先端加速器推進部・超伝導加速器利用推進チーム・チームリーダー)
9:40~10:20
結晶成長フロントとしての固液界面構造
高橋正光(量研機構)
10:40~11:20
X線トポグラフ法の高度化による格子ひずみの研究
秋本晃一(日本女子大)
11:20~12:00
中性子の新しい使い方:ホログラフィーでの軽元素局所構造の観測
大山研司(茨城大)
12:00~12:20
あいちSRの現状と新たな試み
竹田美和(あいちSR)
12:20~13:30
昼食休憩
13:30~13:50
GISAS法による薄膜表面・界面構造の検討と課題
奥田浩司(京大)
13:50~14:10
集束光学系を用いた実験室X線による逆格子空間マップ迅速測定
荒川悦雄(東京学芸大)
14:10~14:30
宮田登(CROSS東海)
14:30~14:50
二固体間の真実接触部の情報を含むX線導波路放出光の可能性
山本篤史郎(宇都宮大工)
14:50~15:30
Functional nanostructured materials research in Malaysian Nuclear Agency
Kok Kuan Ying(Nuclear Malaysia)
15:30~15:50
休憩
15:50~16:30
Design of complex oxide interfaces by atomic engineering
Ying-Hao Eddie Chu (National Chiao Tung University, Taiwan)
16:30~17:10
時間分解電子線回折法を用いたソフトマテリアルの構造ダイナミクス
羽田真毅(岡山大)
17:10~18:30
懇親会(会場内)
18:30~20:30
イブニングセッション(1~5分ショートトーク(スライド数枚)と質疑無制限)
  • X線吸収で誘起される表面構造近傍の力場変化の観測
    鈴木秀士(名大)
  • X線反射率解析法における1提案について
    藤居義和(神戸大)
  • パラメトリック散乱によるX線イメージング
    高橋由美子(日大)
  • マランゴニ対流生成消滅に伴う自己組織化膜形成ダイナミクスの観測
    矢野陽子(近畿大)
  • 超薄膜表面・界面近傍の元素の深さ分布分析法の研究
    小林治哉 (筑波大/物材機構)
  • Negative thermal expansion of ultra thin films
    Yuwei Liu(筑波大/物材機構)
  • Extending X-ray standing wave technique:imaging capability
    Wenyang Zhao(筑波大/物材機構)
  • X線トポグラフ法によるGaN結晶の評価
    北野祐子、宮川理子、正露瑞季、秋本晃一(日本女子大)
  • 波長分散型CTR散乱法を用いた電気化学界面のリアルタイム観察
    白澤徹郎(産総研)
  • J-PARC/MLF BL10 における中性子反射率実験について
    水沢まり(CROSS東海)
  • 超伝導X線検出器を用いたnmスケールでのX線分光分析
    藤井剛(産総研)
1月23日(火)
9:00~9:40
X線タイコグラフィによる3次元ナノ構造可視化の新展開
高橋幸生(阪大)
9:40~10:20
Silicon-On-Insulator(SOI)技術を用いたX線・中性子線検出器の開発
新井康夫(KEK)
10:20~10:40
休憩
10:40~11:20
レーザー励起光電子顕微鏡による埋もれた界面の非破壊観察
谷内敏之(東大物性研,産総研・東大 オペランド計測 OIL OIL)
11:20~12:00
放射光X線分光と中性子反射率測定の相補的利用による超親水性ポリマーブラシの水界面の構造評価
高原淳(九大)
12:00~13:30
休憩
13:30~14:10
モンテカルロ精密化によるペロブスカイト酸化物界面X線構造解析
若林裕助(阪大)
14:10~14:50
遷移金属化合物の時間分解X線測定
和達大樹(東大物性研)
14:50~15:10
不均一構造を含むバイオインターフェースモデルのX線反射率解析
飯村兼一(宇都宮大)
15:10~15:30
小型中性子源における反射率測定
小泉智(茨城大)
15:30~15:35
Closing
参加申込 完全事前登録制です。
発表される方も、聴講の方も、いますぐクリックしてお申し込みを
http://xray-neutron-buried-interface.jp/ApplicationWorkshop2018.html
連絡先 国立研究開発法人物質・材料研究機構
先端材料解析研究拠点
桜井健次
TEL 029-859-2821 FAX 029-859-2801
SAKURAI.Kenji(@)nims.go.jp